1/17-2 石見銀山-1
温泉津駅から大田市駅へ移動。
バスにゆられること約30分。
石見銀山に到着しました。
石見銀山は、最盛期の17世紀初等、江戸時代の始め頃には、20万人ぐらいの人口があったそう。
その後人口は下降線をたどり、現在は大森に限っていうと人口約550人。
2007年にユネスコの世界遺産に登録されてからは、多くの観光客で混んでいると聞いていました。
しかし、僕が行った真冬の石見銀山は、ほんのわずかの観光客しかいませんでした。
そのためか、結構お店がお休みだったんですが、僕はむしろ良かったと思いました。
普段着の石見銀山。素顔の石見銀山。
街を歩く人影はまばらで、地元の方が結構犬の散歩をされていました。
そして、観光客の私に対しても、たくさんの地元の方が挨拶を普通にしてくださいました。
観光地で、観光に関わる方ではなく、街に住む方が観光客に挨拶をしてくださる。
初めてでした。
そして、面白かったことは、この街並みは伝統的建造物群保存地区なのだそうですが、僕は倉敷の美観地区と見比べると、全く違った印象を受けました。
それは、もちろん地域が違うから建物や街並みが違うのは当然なのですが、そういうことではなくて、街の雰囲気が違う。
倉敷では建物を保存するためにいろいろ制約があるし、経済的にもそれなりにかかるということで、生活されている方よりも商業的に利用しているものの方が多いようでした。
その分建物の壁は白くてきれいなんですが、商業的利用なんですね。
一方の石見の方は、お店もあったんですが、その土地で暮らされている方も結構おられる。
そして、ただ守るだけではなくて、必要なところは手を加える。
そういう今も暮らしている、生活感がすごく感じられる街並みに思いました。
なので、街に着いて最初見た時は、よく見る観光地とは雰囲気が違ったので驚いたのですが、でも、むしろこちらの方が自然だと感じました。
ただ、観光客がたくさん来ている街の姿も見てみないとなんとも言えないかもしれませんが、僕は冬の石見の街を見れて、とても良かったと思っています。
大森台官所跡のバス停に着いてすぐ、近くの城上(きがみ)神社に行きました。
最盛期20万人が暮らしていたこと、鉱山で働く人には鉱山病が多かったからだと思います。
この街にも、たくさんの寺社がありました。
この城上神社は、「鳴き竜の天井」が有名なのだそうですが・・・僕の心が清らかじゃないせいでしょうか、聞こえませんでした。
次に、近くの石見銀山資料館でお勉強。
その後、街を歩いてみました。
上の建物、郵便局です。
石見銀山大森郵便局で、中にはギャラリーもあるそう。
残念ながら僕が行った時は閉まっていましたが、こういう郵便局、良いですね。
向かいの老舗パン屋さん、中村製パンでおはぎパンとか購入。
おはぎパンは、あんパンみたいな感じで美味しかったです。
ずっと行きたかった大森地区にあるお店、群言堂石見銀山本店に行きました。
東京都内、上野の店舗は行ったことがあるのですが、本店は比じゃないくらいすごかったです。
お店のことは、この書籍に詳しく書かれています。
お店の建物、インテリア、商品、すごく洗練されていると思いました。
商品を見るとわかりますが、派手さは無いんです。
むしろ、こちらの質実な暮らしをベースに、その魅力を最大限引き出したようなものたちがお店に並んでいます。
ギャラリーやカフェも併設されていて、圧倒されました。
それで、一番すごいと思ったのは、ほぼ地元の方で構成されていること。
地元出身、地元在住。
生活に根ざしたこれだけのブランド、会社がこの街から生まれているという事実。
いろいろ考えさせられました。
この自販機も、なかなか良いですね。
自販機は、このくらいの方がいいです。
ベロタクシーもありました。
夏場はいいかもしれませんね。
屋根の瓦で、大黒様の顔が付いたものが結構ありました。
大森地区と銀山地区の境目辺りにある羅漢寺に行きました。
こちらは五百羅漢で有名です。
中は写真不可なんですが、上の写真の表情のような仏様が250体ずつ左右二つの石のお堂の中に祭られています。
仏様の雰囲気が独特で、中の仏様も本当に様々な姿や表情をされていて、今にも語りかけそうな、にぎやかな雰囲気でした。
不思議な魅力があります。
この後、奥の銀山地区へ足を進めました。
コメントを残す