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2009-10-05

民藝は文化

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10月3日、岩手民芸協会の主宰で開催された民藝に関する講演会を聞いてきました。


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民藝について、柳宗悦や河井寛次郎など、先駆者達がどのように民藝をとらえていたか、という切り口でのお話しだったように思います。
一番興味深かったこと、それは、現在でこそ民藝をかたちあるものでしかとらえていない人が多く、部分化してしまっているが、民藝とは生活全てである、ということ。
つまり、文化としての民藝。
柳が琉球を訪れた際、染物や織物、陶芸だけではなく、墳墓や首里、琉語、和歌、音楽、舞踊、琉球、彫刻など、その土地の生活文化全てに興味関心を持っていたということが、記録から読み取れるのだそう。
台湾に行った際も同様に、その土地の生き方、暮らし方に目を向けていたのだそう。
そして、伝統と「こなす」力、ということも興味深いお話しでした。
家屋を住みこなす。
道具を使いこなす。
技術として「こなす」だけではなく、自分に合ったものを選び、その魅力を最大限引き出し、生活を豊かにする力。
それは、その人の文化力が求められるところ。
生活に、その土地の人々の生活文化が顕在化し、厚みとなって感じられる。
さらに、本当に良いもの、美しいものを選び抜くことの難しさ。
「ものを買ってくる(ということは)、自分を買ってくる(こと)」
と河井寛次郎は言っているのだそう。
この講演では、民藝は文化、その人そのもの、というようなことだったように思います。
僕はデザインを学んだ人間なので、この講演で使われていた「民藝」ということばを「デザイン」と置き換えても、同じように思えました。
どちらにせよ、生活の中の美意識。
特別な時だけではなく、むしろ日常の中の美意識こそ大事であり、文化の力が問われるところである、そのように感じました。
とんがる必要は全くない。
むしろ普通だけど品がある。
これからも、生活そのもに常に美意識を持って生きてゆきたい、そう思いました。
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