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2017-11-02

活版印刷で自分名刺 2

先週表面を刷った自分名刺、今日は裏面を刷りました。

前回の表面では、メッセージのみを記していました。
今回刷る裏面には、氏名、住所、電話番号等を記していて、文字情報がそれなりにあります。
文字校正、刷る位置の調整を行った後で、均一に刷れるよう、調整します。
そもそも、活版印刷では活字の高さが同じようでいて微妙に違ったり、磨り減って太く出る活字もあるので、どうしても文字が均一な太さに出てくれないのです。
武内印刷さんでは、ハトロン紙やトレス紙のような薄い紙を使っていて、事前にハサミで活字の太さに紙に切り込みを入れて櫛状にしておき、必要な幅で切ってベロで版に貼り付けます。
で、出力してみては、まだダメだと紙を更に足します。
そんなに変わるの?と思われるかもしれませんが、案外変わります。
そして、職人さんの目は確かで、私が見ても大丈夫そうでもここは薄いとか、ここの活字はちょっと欠けているとか、すごくよく見つけます。
さすがです。
というのを写真でお見せしたいですが、マクロレンズが今は無い・・・し、写真だとなかなか伝わりにくいと思います。



これが貼り付けたものですが、今回のは少ない方です。
こういう調整を経て、裏紙から本番の紙を使い、紙によっても刷れ方が異なるので同様に調整します。
それらが済んで、本刷りへ進みます。
今日も前回の表面同様に、インクは銀インク。
活版印刷での色の変化は少ないので、均一にインクが載ることを気をつけて印刷工程に進みます。







100枚刷るのに、5枚に1枚程度で印刷されて出てきた名刺をピンセットで取り出し、インクがしっかり載ってかすれていないかを目視で確認します。
100枚と言えど5枚に1枚でも20枚程度は見るので、けっこう大変です。
そして、オフセット機やプリンターのように均一に出てくる印刷と違い、一枚一枚が異なることがわかります。
と考えると、活版印刷はやはり大変ですが、それだけに価値のあるものだと思います。



刷り上がった名刺です。
銀インクなので、光や照明が当たるとキラキラ輝きます。
白い紙に今回刷ったので、正直、蛍光灯の下では見えにくいです。
ええ、実に見えにくいです。
でも、照明次第では下の写真のように、しっかりも見えます。

完成した名刺です。
自分の強みは編集的視点で、編集をより重視してこれからを歩んでいこうと思ったので、表面には「地域の編集人です editor of regional value」と記しました。
裏面の肩書きには、その「編集」の内訳、あと写真とデザインしますということを記しました。
ただ、デザインと書くと、編集を先に書いてもデザイナーとしか認識されなかった過去の経験から悩んでいたところ、地元で昔アートディレクターをしていた方から、デザインの部分はアートディレクターと書いて写真はフォトグラファーと書けば良いんだよ、と。
さすが。
デザインと書かないことで、デザインだけが目に入ることもない。
アートディレクターは、わかる人にはわかる。
これでいこう。

ということで、この名刺で頑張ります。

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