野島崎へ
館山駅に戻り、安房白浜行きのバスに乗って、房総半島最南端の地、野島崎に行きました。
山間部を抜け、ジブリの魔女の宅急便に出てきそうな海岸沿いの通りを走りました。
そして、バスに揺られること40分。
とうとう着きました。
バス停から海に向かって歩くこと10分。
野島崎には灯台のほか厳島神社、そして今回の訪問目的である白浜海洋美術館があります。
まずは、神社に向かいました。
続いて、脇道から行ける白浜海洋美術館に行きました。
この美術館に興味を持ったのは、僕の地元八戸も港街。
その港町にちなんだ美術館であったこと。
そして、ホームページを見て、建物が魅力的に感じたんです。
建物は、神社から少し下がった土地に建っていました。
落ち着いたたたずまいです。
館内を見学しました。
美術館としては、狭い方だと思います。
でも、どこか落ち着き、心が満たされる感じがしました。
展示も品が良く、特に見所である「万祝」も、色鮮やかで、とても楽しめました。
建物を出ると、偶然ご年配の女性に声をかけられました。
お話しから、この施設を開館した柳八十一さんの奥様と思われます。
(お名前はお伺いせず、会話を楽しみました)
僕は、特別じゃないんだけど普通で、でも品が良くて、そこが格式高くなくて心地良い、というような感想を、素直に伝えました。
するとその方は、この建物は芝浦工大の先生に設計してもらい、できた時(1973年)に「住宅建築」誌に「特別ではなく非凡であるが、どこか落ち着く」というような紹介をされたということを教えて下さいました。
そして、建物内部も案内して下さいました。
この建物は、網倉風建物の要素を取り入れており、ネジ止めに、ハマグリの彫刻を付けている(下の写真)のだそうです。
また、照明器具は開館後に追加したものもあるけれど、下の写真のものは、開館時から使っていることも教えて下さいました。
無印良品やD&Department Storeにも売っていそうな、とてもモダンな照明でした。(写真が悪くてごめんなさい)
最後に、ひとつのことを突き詰めて、それを伸ばすことの大切さを教えて下さいました。
その言葉は力強く、深みがありました。
カフェがとても心地よさそうでした。
こういう施設がひとつあるだけで、その土地の魅力は何倍にも増すと思いました。
美術館を出た後は、灯台に上り、周囲を散策しました。
上の写真は、サンライズポイントだそうです。
写真はサンセットの風景ですが。。。
ちょうど日没間際だったので、じっと海を眺めました。
とても風が強く、海は荒れてましたが、薄い雲で淡く赤く染まる空の色と、夕日を反射っする、波しぶきで白く泡立つ海のグラデーションが、何とも言えないほどの美しさでした。
17時の合図ちょうどに日が沈みました。
それまで、その夕日を目に焼き付けました。
写真は、心を写すものだと思いました。
自分が、風景をどう撮りたいかという意志が、写真に反映されます。
僕が撮った写真は、実際の風景とは異なります。
意図的に淡く撮りました。
(safariだと、自動で色調補正されるため、色が濃いみたいです)
でも、そう撮りたくなったから、そう撮りました。
写真の楽しさを感じたひとときでもありました。
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