山本雅也トークショー
“インハウスデザイナーは蔑称か”という本が、ラトルズから出版されました。
著者は、デザインジャーナリストの山本雅也さん。
それを記念し、青山ブックセンター本店でトークショーが行われました。
この本は、写真があまり使われていません。
それは、読み物としてこの本を読んで欲しいからだそうです。
この本は、かなりインパクトのある衝撃的なタイトルで、概要では『デザインジャーナリスト・山本雅也氏が、「日本のデザイナーに、もっともっと元気になってもらいたい」という一心で書き下ろしました。』とあります。
しかし、その内容は概要を読んでもあまり伝わりませんが、実際はもっともっと劇的で、ドラマチックに話が進みます。
一度読み始めたら、一気に読みたくなる、この本にはそれだけの力がありました。
彼がデザインジャーナリストとして苦しみ、アメリカにジャーナリズムを勉強するため留学し、日本に戻り、現在に至るまでのこと、考え方の変化、そしてアメリカに行って初めて気づいた日本。
激動の数年間と、その中で考えたことがものすごい力を持って書かれています。
今年読んだ本の中で一番インパクトがあり、読み終わった後に多くのことを考えさせられたとともに、そんな数年間を送ったのに、明るく活き活きしているご本人の姿を見て、すごく元気にさせられます。
今回のトークショーでは、この本の内容に沿って写真をスライドで投影しながら話を進めていきました。
本当に本の内容と同じでしたが、改めて写真付きで話を聞くのはおもしろかったし、何より山本さんはこのトークショーは数回目のようで、話慣れしているので、なかなかうまいんです。
話がうまいし、本人が活き活きしていて、楽しかったです。
おやじギャグもいっぱい出ましたが、滑っても、それをもう一声で逆に笑いにしてしまうほど、元気で有意義な2時間でした。
もし山本さんのトークショーがあれば、聞きに行くことをお勧めします。
この本は、デザイナーやデザイン関係者だけじゃなく、もっと多くの人に読んで欲しいし、読んだ後にいろんなことを考えて欲しい、いち読者としてそう思います。
ちなみに、何冊かの雑誌の新刊コーナーでこの本を紹介していました。
どういう書評が書かれているかに興味がありましたが、ある種、予想は裏切らない文章でした。
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