1/15-2 倉敷-2
街全体の雰囲気を楽しんだところで、時間も無くなってきたので美術館系の施設を見て回ることにしました。
まず最初に行ったのが、倉敷民藝館。
倉敷民藝館
倉敷民藝館は1948年に開館。
日本民藝館に続き、2番目に開館した民藝館です。
建物は、大原家の米蔵を展示施設用に改造したもので、コの字型に配置されています。
右側の建物から入り、2階に上ったり下りたりしながら進み、気がつくと左側の一階に来ているという、ただ建物を見ても面白い構造になっていました。
日本民藝館では河井寛次郎や濱田庄司などの作家の作品も展示しているのに対し、こちらは無名の人の作品だけを展示しています。
また、主に西日本のものが多いのも、違う点だと思いました。
そのほかの点では、展示物が洗練されている点、ミュージアムショップでの取扱商品の質の高さでは、どちらも共通していると思いました。
この後見に行った大原美術館の工芸・東洋館では、河井寛次郎や濱田庄司、芹沢銈介、棟方志功などの作品を、建物一棟を使って展示しているので、両方見るとバランスが良いとも思いました。
ショップで扱っている緞通が、すごく素敵でした。
大原美術館
次に行ったのが大原美術館。
とにかくボリュームが多いのが印象的でした。
また、美術と工芸を両方展示し、同じチケットで見れる美術館はここが初めてでした。
建物は、本館と工芸館、分館と三つあるのに、どれも個性的ながら統一感があるのも興味深かったです。
洋画のことはよくわかりませんが、グレコの「受胎告知」は素敵だと僕でも思いました。
特に工芸館では、作家ごとに一棟の建物で展示しているのですが、担当した芹沢銈介が、自分の建物だけ外壁を赤くしていたのが面白く思いました。
全てが白よりもアクセントがあっていいと思いましたが、でも何故でしょう。
棟方志功の建物は、現在補修中で外観を見れず残念でした。
でも、内部は版画と同じような、荒々しい野性的な感じがして好きです。
敷地内には新渓園という日本家屋と庭園があり、敷地はそれほど広くはないのに、すごく豊かな空間でした。
こういう質の高い様々な要素がギュッと凝縮されているのが人気の秘密かもしれませんね。
お庭の灯籠のひとつは陶器で出来ていて、こういうのは珍しいそうです。
こちらが分館。
入り口の前の庭にも作品が展示してあります。
そのお庭は、瀬戸内海の島々をイメージしているそうです。
ちなみに、下の作品はイサム・ノグチの作品。
だんだん日も暮れてきました。
急がなきゃっ。
倉敷アイビースクエア
最後に見た施設が倉敷アイビースクエア。
敷地内にある倉紡記念館建物外壁についていた下のマーク。
このマークの意味に感動しました。
倉紡のマークは、二本の横線と、下に円が三つ。
これで2番目、3番目を表しています。
意味は、1番になると怠慢になるので、常に2番手、3番手の謙虚な気持ちを忘れないように、ということだそう。
また、大原孫三郎氏の「社会から得た利益は社会に還元する」ということばにも、感銘を受けました。
倉敷は商人によって作られた街ですが、良識ある経済人がいたからこそ、今の倉敷があると思いました。
アイビースクエア内のショップでは、ジーンズの聖地 児島のジーンズも売ってました。
幸運にも一部セール中で、安さに値段に驚いて思わず購入しました。
質もすごく良いです!
暗くなってきたので、急いで夕景を見に移動しました。
途中、中国銀行倉敷支店倉敷本町出張所を見ました。
ステンドグラスがきれいで、こちらは建築家 薬師寺主計氏の設計。
向かいにあるのは倉敷公民館。
夕景。
きれいでした。
蟲文庫
一番最後に見たお店は本町通りにある蟲文庫。
自費出版の本が素敵で購入。
個性的なお店はひと味もふた味も違いました。
その後、晩ご飯にうどんをいただきました。
ガイドさんから倉敷もうどんが美味しいと伺っていましたが、うん、コシがあって美味しい!
ライトアップされた美観地区を見ながら、ホテルに戻りました。
このライトアップは、石井幹子さんによるもの。
レトロでやわらかい感じが懐かしく思いました。
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