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2008-08-30

デザイン物産展ニッポン(追記)

デザイン物産展ニッポン 冊子
松屋銀座で開催中の、「デザイン物産展ニッポン」を見てきました。


ナガオカケンメイさんがやられる日本の47都道府県の今を切り取って見せる展示としては、今年2月に開催された「NIPPON VISION EXHIBITION」に続き二つ目。
両方を見て、前者の展覧会ではひとつひとつをじっくり楽しんで見れたのに対し、後者では、僕個人の率直な感想として、会場に入ってすぐ違和感を感じました。
会場ではその理由がわからなかったのですが、頭の中を整理してみると、2つの理由が揚げられました。
ひとつは展覧会のくくりを「物産展」としたこと。
この展示では、モノだけではなくコトも選んでいます。
それを「物産展」と言われてしまうと、すごく変な感じがしました。
物は、外から来る人が買って帰り使うもの。
ローカル誌は、その土地に住んだ人が地元の情報源として読むもの。
イベントや施設は、地元の人、外から来る人が利用する場。
対象が違うことも、「物産展」じゃない言い方の方がしっくり見れたと思いました。
また、「デザイン」をつけたことも、昨今の「デザイン○○」のようにも読めてしまい、デザインコミッティのイベントとしてどうなのだろうとも思えるのです。
もちろん、ナガオカケンメイさんの活動はメディアを通して拝見しているので、すごく尊敬していますし、自分の地元までもちゃんと見てくれていることは、とても嬉しくも思います。
今回の展示では、iPod touchを使っており、47都道府県全ての県、全てのアイテムでコンテンツがあり、そのご苦労は想像を超えるものがあると思ってます。
でも、「デザイン物産展ニッポン」という展覧会名で見たら、そう感じてしまいました。
そして、「デザイン物産」とただの「物産」の違い。
今回の展覧会で選ばれるものと選ばれなかったものの違いは何だろう。
そんなことを考えていると、やっぱり地方のことは地方に行って、そこで生活しないとわからないという結論に達しました。
これが違和感を感じたふたつ目の理由で、今の自分の置かれた状況とリンクして感じたものだと思いました。
東京には地方から上京して来られている方がたくさんいると思います。
僕もそうで、上京してからの生活が今年で12年目。
ちょうど今まで生きた年の5分の2になりました。
毎年正月とお盆には絶対帰省していましたから、どっちの人間だかわからなくなっています。
(やっぱり僕は、今でも田舎者だと思いますが)
そんなことを思ったら、東京からの上から目線で地方を見ているように思えてしまったのです。
でも、やっぱり地方には、その土地柄があり、良い面もたくさんあるでしょうし、悪い面もたくさんあると思います。
特に、地域全体としてのデザインに対する住んでいる人の意識は、都市部より低いと思います。
そのなかで東京や都市部で評価されるものをつくっても、地元では全く評価されないかもしれない。
僕の地元青森県八戸市からは、「sake 8」が選出されており、僕もこのお酒のボトルもお酒の味も会社も大好きですが、残念ながら地元のお土産屋さんのお酒売り場にはほとんど売っていません。
両親や地元の友人も、ほとんどこのお酒の存在を知らないと思います。
そんなことを思うと、地方のものがどうあればいいのか、この展覧会を見てわからなくなりました。
そして、ちょうど今僕は、今年中に12年過ごした千葉での生活を切り上げ、地元に戻ろうとしているのですが、その気持ちを後押しされたように思いました。
そして、「Re:S vol.9」の「りすの提案書」に書いていたことを思い出しました
 地方出身の若いみなさん、地方に戻りませんか?
 >はい。戻ります。来年は、下北半島や脇野沢村、恐山、大間、佐井村などにも行ってみます。
やっぱり、地方のことは地方に行き、そこで生活しなければわからないと思います。
この冬、僕は地元に戻ります。
展覧会から少し時間が経ち、この展覧会の意図は、地方のデザインについて、あらためて考えてみましょうと問題提起をすることだったと思います。
展覧会名についても、セレクションにしても、いろいろなことについて、見る人は賛否両論の意見を感じたと思います。
でも、とにかく強引でもこのようにしてまとめて展覧会を開いたからこそ、各自が考え、ブログで自分の考えを書いています。
そういったことから、この展覧会は目的を達成しているし、昨今の伝統工芸ブームに釘を打ち、地方のデザインのあり方を世に問うたものだと思うのです。
ただ、それで終わってはいけなくて、この展覧会はこれからの地方のデザインについて考えるきっかけをつくったにすぎないと思います。
そして、地方のデザインを考えることは、これからの日本のあり方、経済、社会にもつながる重要なテーマだと思います。
■関連サイト
第二回太郎吉蔵デザイン会議
テーマ:ローカルとデザイン
事前インターネット会議

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