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2014-03-23

「酒と肴と魚の話」ご報告

少し前になりますが、2月28日(金)に「八戸ブイヤベースフェスタ2014」のイベントのひとつ、「酒と肴と魚の話」が行われましたので、そのご報告と感想をお伝えします。
尚このイベントは、今年のブイヤベースフェスタのガイドブックにエッセイを寄稿してくださっている文筆家の木村衣有子さん、日本酒から八戸酒造の駒井秀介専務、ワインについてはブイヤベースフェスタ参加店のひとつ、「プルトワ」のソムリエール林千佳さんがトークゲスト。
昨年末に八戸市三日町にオープンされた堀江維寛さん店主の「いとをかし」さんで行われました。
※写真は開場前の一コマ。良い絵が撮れず、ごめんなさい
 尚、この日は八戸市長も来られ、たくさんの写真付きでその日の様子を市長ブログで更新されておりました

イベントを平たく書くと、地元の食材をふんだんに使った料理を食べながら、日本酒やワインを飲んで、それに関わるお話しをして楽しい時間を過ごしましょう、というもの。
みんな飲んで食べてだから楽しいだろうと思っていたところ、実際はお酒が進むにつれ、想像以上に賑やかな雰囲気になってしまいました。
肝心のトークをあらためて聞くと、ゲストの方が素晴らしいので、やっぱり面白いことを仰っているんですね。
僕が一番面白いと感じたのは、ワインと日本酒の味を決めるポイントについて。

ワインの味の決め手は、その年のブドウの出来に大きく左右されますが、一方の日本酒は、蔵人による技術がかなり関係するのがワインとの違いなのだそうです。
もちろん、原料である水と米の出来も関係ありますが、人間による技術が重要。
去年、一昨年の収穫前に高温が続き、お米が高温障害で割れやすかった時も、日本酒を造るプロセスで、その米の出来の悪さを緩和するよう技術で補われたそう。
特にお米を精米、洗米して、吸水させ、蒸すまでのプロセスで日本酒の味わいが大体決まるため、その吸水時間や吸水率の調整に神経をとがらせたのだとか。
なるほど。
その話から木村さんは、以前喫茶店でバイトされたり、昨年は京都の喫茶店に関する書籍も出されてコーヒーの話にも少しお詳しいので、コーヒーの生豆の焙煎の仕方や、豆の挽き方、抽出方法にこだわることで味が変わってくることと共通すると感じられたそう。

日本酒の味が製造過程での人間の技術が大事と聞くと日本酒の奥深さを感じるので、ワインって結局ブドウの出来でしょと思えてしまいますが、林さんのお話を聞くとそうでもない。
ワインには、違う部分での魅力があることがわかりました。
というのも、ここ数年日本には小さいワイナリーが増えていて、味もどんどん美味しくなってきているのだとか。
その理由を考えると、ワイン造りに使われるブドウにはカベルネ・ソーヴィニヨン、メルロー、シャルドネ等国際的に使われている有名な品種がありますが、日本のワイナリーで使うものは、その土地に合ったブドウの品種を模索して選び、作っているからではないか、とのこと。
ブドウの出来が大きく味に左右するからこそ、その土地の気候風土に合った品種を選び、ブドウづくりに力を入れるというのも、素晴らしいお話しだと思いました。

こういった食にまつわるお話し、自分ではあまり積極的に聞いたり知識として取り入れてこなかったので、とても新鮮でした。
また、今回料理を提供してくださった「いとをかし」さん、ソムリエールの林さんが見ても、そのワインの品揃えは素晴らしいそうです。
もちろん日本酒もあります。
今回は、スタッフ再度でゆっくり料理を楽しめなかったので、あらためて味わいに伺ってみたいと思いました。

最後に、今回のような食べて飲んで話してのイベント、正直なところ難しいのね、と感じたのが本音です。
いや、料理もそれに合わせるお酒も素晴らしかったですし、内容に対して値段も良心的だと思うので、来られた方が楽しんでいただけていれば、それで良いと思っています。
ただ、トークイベントとして見ると、少しばかし課題が残りました。
八戸に住む以上、自分も足を運んで引き出しを増やす必要があるように感じました。

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