toggle
2007-12-21

NEOTSUGARU


代官山ヒルサイドテラスで開催中の「NEOTSUGARU -久保猶司の世界-」を見てきました。


この展覧会は、青森県津軽地方の伝統工芸である津軽塗りの職人 久保猶司さんの作品を紹介するものです。
会場には、みなさんが想像されるような津軽塗りとは、またひと味違った模様のものが多数展示されていました。
津軽塗りというと、茶色か黒っぽい地の色に、えんじ色や深緑の模様がまだらについたものを想像されるかもしれません。
僕も、昔祖母の家にそのようなものがあったのを記憶しています。
津軽塗りの模様は独特で、様々な色の漆を何層も重ねて塗り、表面を削ります。
それぞれの層は厚みが不均質なので、表面を削った時に地図の等高線のように不思議な模様となって、それぞれの層の色が見えてきます。
ですから、おそらく津軽塗りで重要なのは、その不均質な厚みをいかに操るかにかかっていると思っています。
これまでの津軽塗りでも、当然ながら様々なパターン、模様、技法があります。
しかし、現代の生活空間にあっているかどうか、感性的な面では、あまり心にうったえるものは少なかったように思います。
そんなわけで、東京、しかも代官山というおしゃれな街で津軽塗りに関する展示があるので、とても楽しみにしていました。
僕が会場に入って目を引いたのは、上の写真に写っている箱です。
この箱に施されている模様は、もちろん全て津軽塗り。
すごいアバンギャルドです。
かっこいいです。
考えるより感じろ。
そんな感じでしょうか。



会場には、ほかにも箸やコースターのような小物から、ブローチのような女性用のアクセサリーのほか棚などもありますが、その色合いや模様の出かたが絶妙です。
北東北 津軽の寒さを笑い飛ばすような熱い想いを感じました。
この展覧会は、青森県の十和田湖畔で20年前から北東北の作家さんたちの作品を販売しているゆずりはの主催で行われています。
会場には店主の田中さんもいらっしゃって、同郷話に華が咲きました。
中学校の後輩として、北東北のために活動されている先輩を誇りに思いました。
お店は原宿にもあるそうです。
こちらには、今回展示している漆製品のほかにも様々な北東北の作家さんの作品を販売しているそうです。
また、来年1月10日からは、ゆずりは東京展、そして店主の田中さんが書き下ろした「ゆずりはの詩」をもとに行われる展覧会「手仕事・人」も1月7日から開催されるようです。
東京で、地元に会いに行ってみようと思います。
NEOTSUGARU -久保猶司の世界-
代官山ヒルサイドテラス E棟ロビー
12月22日(土)まで
10:00〜21:00
※最終日17:00終了
入場無料

関連記事

コメント1件

  • coasterdesign.net より:

    ゆずりは

    十和田湖畔、休屋にある「暮らしのクラフト ゆずりは」に行ってきました。…

  • コメントを残す

    メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

    CAPTCHA