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2006-08-19

青森県立美術館とA to Z

青森県立美術館9
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2006年夏、地元青森県でデザインとアートの分野で2つの大きな事件が起こりました。
一つは青森県立美術館の開館。
そして、もう一つは奈良美智+grafによるA to Z。
私は、お盆の帰省中その二つを見てきたので、簡単ですがレポートいたします。


何もかもが、世界レベルの青森県立美術館
今回美術館を訪れるにあたり、私は事前にあまり調べていませんでした。
知っていたのは、国内最大規模の縄文遺跡である三内丸山遺跡の隣にあること。
設計は、青木淳さん。VIは、ブルーマークの菊地敦己さん。
その特徴は、土の溝の上に白い立方体をのせた構造体と、真っ白い煉瓦の壁と土を塗り固めた三和土(たたき)の壁の対比、そして青く浮かび上がるネオンのマーク。
白×水色×茶色、そして煉瓦。
そのような漠然としたイメージを持ったままで、私は美術館へと向かいました。
美術館を前にして私が感じたのは、ずっとそこにあるような、どっしりとした落ち着きや安心感があるということ。
きっと、それは壁に煉瓦や三和土を使っているからでしょう。
美術館が白いのはよくあることですが、同じ白でも素材によってこうも感じ方が違うのかと思いました。
建物内部は、圧倒的な展示スペースと、誘導されているから何も考えずに進んでいるけれど、実はすごい複雑な構造、そして3フロア分くらいの高さがありそうな天井高が印象に残りました。
どれも、都会の美術館では味わうことの出来ない贅沢な空間の使い方です。
このスケール感は、本当に圧倒されます。
それにより、展示を見ている時に小さなスケールと大きなスケール両方を楽しむことが出来ますし、展示物一つ一つにも注目するし、建築自体も楽しむことが出来るのだと感じました。
ただし、今回私は企画展と常設展を見ましたが、その展示の量が多すぎるのが気になりました。
オープン記念ならばいいのですが、特に常設展の展示物が多く、見ても見ても終わりが来ないのは、お得感を通り越して疲労困憊でした。
今後、検討して欲しいところです。
切にお願いいたします。
今回は、オープン直後で大変混雑していたことと、親と一緒に来たので、自分が満足のいくまで見られなかったのが残念です。
本来なら、新しく出来た建物のトイレ(大の方にも)には絶対行くのですが、今回は込んでいて、便器さえ拝めませんでした。(トイレも凝ったデザインなので、行った際には是非用を足しに行ってみて下さい)
また、帰ってからいろんなことを調べ、新たな発見があり、いろいろ失敗したと反省しております。
また次回、帰省の際には行ってみたいと思います。
今度は、雪の降る冬の夕方、白い外界に白い建物、その壁で青く光るネオン、そしてドアからあふれ出る内部のオレンジ色の光という、建築雑誌等に使われているような写真を撮りに行きたいです。
余談ですが、美術館に収められていた椅子は、Ply-Chair/Jasper MorrisonV.I.P. chair/Marcel Wandersでした。
青森県立美術館1
青森県立美術館2
青森県立美術館3
青森県立美術館13
青森県立美術館11
青森県立美術館12
青森県立美術館4
青森県立美術館8
青森県立美術館7
青森県立美術館10
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全てに圧倒されたA to Z
弘前市吉野町、吉井酒造煉瓦倉庫で開催中のA to Z。その全てが、美術の分野では今年の大きな事件なのだそうです。建物外観の写真を見てもピンと来ないし、実際の建物の外観をみても、やっぱりイベントのスケールなんか感じ取れません。しかし、実際建物の中に入ってみると、想像以上に壮大な世界が広がっていました。
それもそのはず、建物内部には小さな小屋がAからZまで26コの小屋が建てられています。そして、その一つ一つがかたちが違い、小屋の内部に展示してあるも違います。小さい簡単な部屋のものもあれば、階段のある小さな秘密基地のようなものまであります。もう、なにもかもが圧倒されます。
冷房のかかってない蒸し風呂状態の倉庫内を、汗だくになりながらハンカチをパタパタさせ、小さな子供からご年配の夫婦、さらにはアニメ好きそうな外人グループまでいろんな人が童心に返ったように目をキラキラさせ、楽しんで見ているのが印象的でした。
何かに引き込まれる、そんな体験は久しぶりでした。
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sake上左/町中A to Z一色です
上右/会場近くのまちなかA to Z Cafeには、ねぷたも展示してありました
左/奈良美智がデザインした純米酒、「A to Z Cup House」。こちらのサイトでも購入可能だそうです。写真左のお酒は、八戸の八鶴さんのお酒。青森県には、瓶のデザインがすてきな日本酒が2つもあるんです。
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